核心概念
Let's Play動画の音声データからプレイヤーの感情を近似的に学習することで、ゲームプレイ中の主観的なプレイヤー体験をモデル化するラベル付け不要な手法を提案する。
要約
Let's Play動画を用いた、ラベル付け不要な主観的プレイヤー体験モデリング
本論文は、ゲームプレイ中のプレイヤー体験をモデル化する新しい手法を提案する研究論文である。具体的には、Let's Play動画の音声データからプレイヤーの感情を分析し、ゲームプレイ中の主観的な体験をモデル化する手法を提案している。
本研究の目的は、従来のプレイヤー体験モデリング(PEM)手法における、専門家による手動でのラベル付けや、特殊なデータ収集の必要性といった課題を克服することである。
本研究では、ラベル付けを必要としない、Let's Play動画を用いた主観的PEM手法を提案している。この手法では、Let's Play動画の音声データの振幅を分析し、プレイヤーの感情(興奮しているか、リラックスしているかなど)を近似的に推定する。具体的には、以下の手順でPEMモデルを構築する。
YouTubeから収集したAngry BirdsのLet's Play動画を、フレームと音声データに分割する。
音声データからゲームの音を除去し、プレイヤーの声のみを抽出する。
抽出した音声データの振幅を分析し、プレイヤーの感情を近似する値を算出する。
フレームのシーケンスと、対応する感情の近似値を用いて、CNNモデルを学習する。