核心概念
本稿では、大規模言語モデル(LLM)を用いてログデータから異常を検出する新しいフレームワーク「LogLLM」を提案する。
要約
LogLLM: 大規模言語モデルを用いたログベースの異常検知
本稿では、ソフトウェアシステムの信頼性向上を目的として、ログデータからシステムの問題を特定するログベースの異常検知について解説する。
従来の深層学習を用いた異常検知手法は、自然言語で構成されるログデータに含まれる意味情報を十分に捉えきれないという課題があった。
LogLLMは、大規模言語モデル(LLM)を活用することで、従来手法の課題を克服する新しいログベースの異常検知フレームワークである。
LogLLMの特徴
ログメッセージからの意味ベクトル抽出にBERTを採用
ログシーケンスの分類にTransformerデコーダベースモデルのLlamaを採用
BERTとLlamaのベクトル表現空間を整合させるためのProjectorを導入
ログパーサーを用いずに、正規表現を用いたログメッセージの前処理により処理を効率化
3段階の学習手順により、性能と適応性を向上