核心概念
長距離量子通信を実現するための、光ファイバ基盤上の量子メモリノード間のロバストなエンタングルメントの実証
要約
本研究では、シリコンバカンシー(SiV)センターを用いたナノフォトニック・ダイヤモンド共振器を基盤とした2ノードの量子ネットワークを実現しています。
- 電子スピンキュービットとオプティカル・フォトンとの共鳴相互作用を利用して、遠隔ノード間でのスピン-フォトンエンタングルメントを生成しています。
- 時間ビンキュービットを用いた連続的かつ検出可能なスピン-フォトンエンタングルゲート操作により、ノード間のロバストなエンタングルメントを実現しています。
- 長寿命の核スピンキュービットを用いて、2秒以上のエンタングルメント保持と統合的なエラー検出を行っています。
- 量子通信用フォトンを光通信波長帯(1,350 nm)に周波数変換する高効率な双方向量子周波数変換を実装し、40 kmの低損失光ファイバや35 kmの都市部光ファイバループを介したノード間のエンタングルメントを実証しています。
これらの成果は、実用的な量子リピータやスケーラブルな量子ネットワークの実現に向けた重要なステップとなります。
統計
40 kmの低損失光ファイバを介したノード間のエンタングルメントの実証
35 kmの都市部光ファイバループを介したノード間のエンタングルメントの実証
2秒以上のエンタングルメント保持時間
引用
"長距離量子通信を実現するための、光ファイバ基盤上の量子メモリノード間のロバストなエンタングルメントの実証"
"量子通信用フォトンを光通信波長帯(1,350 nm)に周波数変換する高効率な双方向量子周波数変換を実装"