核心概念
本稿では、光量子ステアリング技術を用いることで、遠隔地の信頼できないデバイスにおいても安全な量子乱数を生成できることを実験的に示している。
要約
ファイバチャネルを通じた片側デバイス独立型乱数生成
本研究は、2kmのファイバチャネルを経由した連続量(CV)EPRステアリングの分散と、ステアリングベースのランダム性の検証後に量子乱数を抽出することを実証することを目的とする。
1550nmの光パラメトリック増幅器(OPA)を用いて、-2.78 dB/+3.47 dBと-2.69 dB/+3.47 dBのスクイーズ/アンチスクイーズを持つスクイーズド光状態を生成した。
これらのスクイーズド状態を50:50ビームスプリッター上で結合し、相対位相差をπ/2にすることで、CV EPRもつれ状態を作成した。
ファイバチャネルでの伝送には、偏波多重技術を用いてEPR状態の一方のモードとローカルオシレーター(LO)を伝送した。
アリスとボブは、それぞれの光モードの振幅と位相の直交位相を同時に測定し、ホモダイン検出器の出力をデジタルストレージオシロスコープで記録した。
アリスは、ボブと自身の測定結果に基づいてCMを再構成し、ボブからアリスへのステアビリティを検証した。
ランダム性の検証には、周期的な粗視化プロトコルを用いて、ボブの測定結果を有限個の結果に分類した。
ボブの測定結果を分類する戦略を決定した後、アリスは再構成されたCMから条件付き状態の完全な情報を得た。
量子乱数を抽出するために、ボブはホモダイン検出器を用いて自身の光モードの振幅または位相の直交位相の変動を測定した。
抽出された量子乱数は、NISTテストスイートを用いて評価した。