核心概念
単一のチップ上に集積されたシリコンナイトライド製のウィスパリングギャラリーモード共振器を用い、単色ポンプ光で異なるモードファミリーにわたる量子もつれ周波数コムを同時に生成できる可能性を示した。
要約
単一Si3N4ウィスパリングギャラリーモード共振器における異なるモードファミリーにわたる量子周波数コムの同時生成
本論文は、単一のチップ上に集積されたシリコンナイトライド(Si3N4)製のウィスパリングギャラリーモード共振器(WGMR)を用いて、異なるモードファミリーにわたる量子もつれ周波数コムを同時に生成する手法を提案している。
量子周波数コム(QFC)は、量子通信や量子計算において重要な役割を果たす多モードもつれの生成に不可欠なリソースである。従来のバルク光学系を用いたQFC生成は、サイズや集積性、スケーラビリティの面で課題があった。近年、集積フォトニクスの進歩により、オンチップQFCが注目されている。特に、オンチップWGMRは、低いしきい値電力でQFCを生成できるため、有望視されている。