核心概念
本稿では、複雑な環境におけるロボットの最適な動作計画を可能にする、運動学的制約を考慮した線形時相論理仕様を満たすRRT*ベースの軌道生成手法を提案する。
要約
RRT*を用いた運動学的制約下における線形時相論理仕様に基づく最適軌道生成
本論文は、複雑な環境において、運動学的制約を満たしつつ、線形時相論理(LTL)で規定されたタスクを達成するための最適な軌道を生成する新しいRRT*ベースの手法を提案しています。
本研究の目的は、従来の軌道計画アルゴリズムでは困難であった、システムの運動学的制約と高レベルなタスク仕様の両方を考慮した、より現実的でロバストな動作計画を実現することです。
提案手法では、RRT*アルゴリズムを基盤とし、以下の要素を統合することで上記目的を達成しています。
運動学的制約の組み込み: システムの運動学的制約を考慮した軌道生成を行うため、Kinodynamic RRT*の考え方を採用しています。
LTLに基づくタスク仕様の表現: ロボットの行動を時間的な制約も含めて表現するために、LTLを用いてタスク仕様を記述しています。
ロバスト性指標の導入: 生成された軌道がLTL仕様をどの程度満たしているかを定量的に評価するため、ロバスト性指標を導入し、これをコスト関数に組み込んでいます。
制御コストの考慮: 軌道生成において、時間と制御努力の両方を最小化するように、制御コストを考慮したコスト関数を設計しています。