核心概念
本稿では、セミコンピーティングリスクデータに対する、セミパラメトリックコピュラベース回帰モデルの二段階疑似最尤推定法を提案する。この手法は、従来の一段階推定法に比べて計算コストが低く、堅牢性に優れていることを示す。
要約
セミコンピーティングリスクデータのためのセミパラメトリックコピュラベース回帰モデルの二段階疑似最尤推定
本研究は、非終末イベントが終末イベントに依存的に打ち切られるセミコンピーティングリスクデータにおいて、イベント時間間の関連性と、各イベントに対する共変量の直接的な影響を調べることを目的とする。
本研究では、イベント間の依存関係をパラメトリックコピュラでモデル化し、各イベントの周辺分布をセミパラメトリック変換モデルで指定する。推定は二段階疑似最尤推定法を用いて行う。第一段階では、終末イベントの周辺分布のパラメータを、対応する観測結果のみを用いて推定する。第二段階では、非終末イベントの周辺分布のパラメータとコピュラパラメータを、二変量イベント時間の同時分布に基づく疑似尤度関数を最大化することにより推定する。