核心概念
Q(√-1) と Q(√-2) のデデキントゼータ関数をゼータ積分を用いて確率論的に解釈することで、これらのゼータ関数の最初の2つのLi係数が正であることを示せる。
要約
概要
本論文は、Q(√-1) と Q(√-2) のデデキントゼータ関数をゼータ積分を用いて確率論的に解釈し、リーマンゼータ関数に対して得られたBiane、Pitman、Yor (2001) の結果を拡張するものである。
研究内容
- ゼータ積分を用いて、Q(√-1) と Q(√-2) のデデキントゼータ関数を確率変数のモーメントとして表現する。
- 確率変数の性質を用いて、これらのゼータ関数の最初の2つのLi係数が正であることを証明する。
- Li係数の正値性と、デデキントゼータ関数の非自明な零点がすべて臨界線上にあることとの関連について考察する。
結論
本論文は、ゼータ積分と確率論的手法を用いることで、Q(√-1) と Q(√-2) のデデキントゼータ関数のLi係数に関する新たな知見を得ることに成功した。この結果は、リーマン予想の解決に向けて重要な一歩となる可能性がある。
論文の貢献
- ゼータ積分を用いたデデキントゼータ関数の確率論的解釈
- Q(√-1) と Q(√-2) のLi係数の正値性の証明
- リーマン予想に関する新たな知見
今後の研究課題
- 他の代数体のデデキントゼータ関数への拡張
- Li係数の正値性とリーマン予想との関連性のさらなる解明
統計
K = Q, Q(√-1), Q(√-2)
cK = 1 (K=Q), π/2 (K=Q(√-1)), π (K=Q(√-2))
|ℓ∗|² ≥ 1/(4d) for ℓ∗∈O∗K
引用
"A central tool when studying the Riemann zeta function is its representation as a Mellin transform."
"In this paper, we use zeta integrals, essentially Mellin transforms over the locally compact abelian group A×, to extend this construction to the fields Q(√−1) and Q(√−2)."
"A remarkable result of [2] is that the positivity of all Li coefficients of a Dedekind zeta function implies that all of its nontrivial zeroes lie on the critical line."