核心概念
ランチョス係数の確率分布関数から定義される複雑性指標を用いることで、エルゴード相から多体局在相への相転移を診断できる。
要約
ランチョス係数の複雑性指標を用いた、エルゴード相から多体局在相への転移の診断
本論文は、エルゴード相から多体局在(MBL)相への相転移を診断するための新しい手法を提案する研究論文である。
本研究は、ランチョス係数の確率分布関数から定義される複雑性指標を用いて、エルゴード相と多体局在相を区別し、その相転移を診断することを目的とする。
ハミルトニアンの三重対角化から得られるランチョス係数の確率分布関数を解析する。
この分布のモーメントとエントロピーを複雑性指標として定義する。
これらの指標を用いて、相関強度を変数とするべき乗則ランダムバンド行列(PRBM)モデルを解析する。