核心概念
本稿では、光損失変調を用いることで、本来トポロジー的に自明な系において、非エルミート性に由来するトポロジカルな性質とエッジ状態の発現を実験的に実証しています。
要約
光損失変調による非エルミートトポロジーの観察
本稿は、プログラマブル集積フォトニクスプラットフォームを用いて、光損失変調によって非エルミートトポロジーを実現した実験結果を報告する研究論文である。
本研究は、光損失変調を用いることで、本来トポロジー的に自明な系において、非エルミートトポロジーを実現し、エッジ状態の観察を目的とする。
本研究では、プログラマブル集積フォトニクスプラットフォーム上に構成したリング共振器の連鎖を用いて実験を行った。各リング共振器の結合強度を均一に保ちつつ、損失を正弦波的に変調することで、非エルミートAubry-André-Harper (AAH) モデルを実現した。実験では、損失変調の周期を変化させることで、周期的(commensurate)な系と準周期的(incommensurate)な系を実現し、それぞれの系におけるエッジ状態の有無を観察した。