核心概念
反転対称性、時間反転対称性、鏡面対称性を同時に破ることで、駆動電界に対して垂直な非相反電流が生じる、横方向クーパー対整流器の提案。
要約
横方向クーパー対整流器に関する研究論文の概要
本論文は、従来の縦方向に加えて、横方向の整流作用を示す新しいタイプの超伝導整流器である「横方向クーパー対整流器」を提案する研究論文である。
ダイオードは、一方向にのみ電流を流し、順方向(逆方向)バイアスにおいて低(高)抵抗を示す基本的な電子部品である。
従来のダイオード効果は、整流された電流方向が入力バイアスと平行である縦方向ダイオード効果である。
近年、非対称な量子材料の非線形ホール応答を利用して、入力交流信号に対して垂直な出力直流信号をサポートするホール整流器が登場した。
本研究は、超伝導領域において横方向整流器の概念を実現し、クーパー対が支配的な電流がバイアスに対して垂直に流れ、方向選択的な大きさを示す「横方向クーパー対整流器」を提案することを目的とする。