核心概念
GRB 230307Aの広帯域観測により、コンパクト星合体で誕生した可能性のあるマグネターからの放射を捉え、ガンマ線バーストの中心エンジンに新たな知見をもたらした。
要約
GRB 230307Aの観測結果について
本稿では、特異なガンマ線バーストであるGRB 230307Aの広帯域観測データの詳細な分析結果を報告する。
GRB 230307Aは、GECAMとLEIAによって、ガンマ線と軟X線の両方で同時に観測された。その特徴は以下の通りである。
長時間持続するガンマ線放射
軟X線でのプラトー状の放射
高エネルギーバンドにおける色消し時間的な break
これらの観測結果は、コンパクト星合体で誕生したマグネターがGRB 230307Aの起源である可能性を示唆している。
ガンマ線放射は、マグネターの誕生直後に形成されたジェットからの放射と考えられる。
軟X線放射は、マグネターの磁気双極子放射として解釈できる。
色消し時間的な break は、ジェットの狭さを示唆しており、その開口角は約3.4度と推定される。