核心概念
本稿では、ALICE ITS3アップグレードを含む将来の高エネルギー物理実験における効率的な追跡システムに必要な設計パラメータを洗練するために、CERN SPSにおけるビームテスト測定で得られた、65 nm TPSCo CMOSイメージングプロセスを用いた小型アナログMAPSテスト構造であるCE-65v2チップの特性評価の結果を報告する。
統計
標準プロセスでは、15 µmと22.5 µmのチップでそれぞれ~130 e−と~150 e−まで99%を超える効率が達成される。
変更されたギャップありプロセスでは、15 µmと22.5 µmの両方のチップで~180 e−まで99%を超える効率が達成される。
標準プロセスでは、15 µmと22.5 µmのチップで70 e−のシードしきい値でそれぞれ~1.5 µmと~2 µmの優れた分解能を達成できる。
標準プロセスにおける22.5 µmピッチチップでは、中心ピクセルが担う平均電荷率は~60%未満であり、最頻値は~45%とさらに低く、標準プロセスの特徴である高い電荷共有を示している。
変更されたギャップありプロセスにおける22.5 µmピッチチップでは、中心ピクセルが担う平均電荷率は、標準プロセスチップに比べてかなり高く、電荷率は85%を超えている。
引用
標準プロセスで両方のピッチで得られた3 µm未満の空間分解能は、FCC-eeの要件を満たしており、消費電力、読み出しレート、製造の容易さに関してピクセルピッチのトレードオフが可能になる。