核心概念
Bℓ型拡張カタラン配置の錐の対数ベクトル場の生成元を明示的な公式で与える。
要約
Bℓ型拡張カタラン配置の対数ベクトル場について
この論文は、組み合わせ論と表現論において重要な対象である、拡張カタラン配置、特にBℓ型に焦点を当てています。主たる結果として、Bℓ型拡張カタラン配置の錐の対数ベクトル場の基底を構成する明示的な公式を導出しています。
拡張カタラン配置は、ルート系に対するアフィンワイル配置の有限な切り捨てとして得られる配置です。過去の研究により、すべてのルート系に対して、拡張カタラン配置の錐は自由配置であることが証明されています。しかし、その対数ベクトル場の具体的な記述は、長い間未解明のままでした。
本論文では、Feigin、Wang、YoshinagaらによってB2型のコクセター配置の基底の積分表示から着想を得て構成された導出の集合を拡張し、Bℓ型の拡張カタラン配置に対して適用しています。そして、この導出の集合が実際に基底をなすことを証明し、Feigin、Wang、Yoshinagaらの予想を肯定的に解決しています。