核心概念
本稿では、ドイツ・ボン大学のELSA加速器を用いた、新しいダークマター探索実験「ローエングリン」の提案を行う。この実験は、固定標的に電子ビームを照射し、運動量の消失を測定することで、ダークセクター粒子、特にダークフォトンを探索する。ローエングリン実験は、数MeVから数十MeVの質量を持つダークフォトンに対し、ダークマターの残存量を説明できるほど小さな結合定数への感度を実現することを目指している。
要約
ELSA加速器におけるダークセクター粒子探索実験「ローエングリン」の提案
Philip Bechtle, Dominique Breton, Carlos Orero Canet, Klaus Desch, Herbi Dreiner, Oliver Freyermuth, Rhorry Gauld, Markus Gruber, César Blanch Gutiérrez, Hazem Hajjar, Matthias Hamer, Jan-Eric Heinrichs, Adrian Irles, Jochen Kaminski, Laney Klipphahn, Michael Lupberger, Jihane Maalmi, Roman Pöschl, Leonie Richarz, Tobias Schiffer, Patrick Schwäbig, Martin Schürmann, Dirk Zerwas. "A Proposal for the Lohengrin Experiment to Search for Dark Sector Particles at the ELSA Accelerator". arXiv:2410.10956v1 [hep-ex] 14 Oct 2024.
本研究は、標準模型を超える物理、特にダークマターの性質を解明するために、電子ビームを用いた新しい実験「ローエングリン」を提案するものである。