本論文は、Ripa系の浅水方程式に対して、エネルギー安定性、構造保存性、well-balanced性を備えた陽的な有限体積スキームを提案するものです。Ripa系は、温度変動を考慮した浅水方程式であり、海洋の海流モデリングなどに用いられます。
提案されたスキームは、以下の特徴を持ちます。
数値解のエネルギー安定性を達成するために、質量と運動量の対流フラックス、圧力勾配、および地形ソース項の離散化において、適切な安定化項が導入されています。
水深と温度の界面値を適切に選択することで、物理的に重要な3つの静水圧定常状態(静止状態、等圧状態、一定水深状態)に対して、スキームのwell-balanced性が保証されます。
陽的時間積分と有限体積空間離散化により、水深と温度の正値性が保たれます。
スキームは、Lax-Wendroffの意味で、連続モデル方程式と弱一致性があります。
ベンチマークテスト問題に関する広範な数値ケーススタディの結果が示され、理論的な発見が裏付けられています。
本論文は、以下の構成となっています。
本論文では、Ripa系の浅水方程式に対して、エネルギー安定性、構造保存性、well-balanced性を備えた陽的な有限体積スキームを提案しました。提案されたスキームは、ベンチマークテスト問題に関する数値実験により、その有効性が確認されました。
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