核心概念
本稿では、ネオンのイオン化しきい値近傍におけるアト秒光電子干渉法に、中間共鳴状態がどのように影響するかを、実験と理論の両面から検証しています。
要約
ネオンにおけるアト秒光電子干渉法における中間共鳴状態の役割
本研究は、ネオンのイオン化しきい値近傍におけるアト秒光電子干渉法において、中間共鳴状態が果たす役割を実験と理論の両面から明らかにすることを目的とする。
800 nm と 1006 nm の 2 つの異なる波長の駆動レーザーを用いて生成したアト秒パルス列を用い、ネオン原子をイオン化する。
1006 nm の駆動レーザーについては、波長を 1001 nm から 1019 nm の範囲で微調整することで、複数の近接した中間共鳴状態の相対的な重みを変化させる。
生成した光電子のエネルギーと角度分解測定を行い、サイドバンド振動からアト秒光電子干渉法の位相を抽出する。
3 つ異なる理論モデル (非相対論的 R 行列時間依存法 (RMT)、相対論的時間依存摂動論 (PT)、速度方程式 (RE)に基づくアプローチ) を用いて実験結果を解析する。