核心概念
本稿では、六方晶窒化ホウ素(h-BN)を誘電体とするメモリスタデバイスの変動性について、その特性評価、モデリング、およびシミュレーションを通して包括的に分析しています。
要約
六方晶窒化ホウ素を誘電体とするメモリスタデバイスの変動モデリング
本研究は、Au/Ti/h-BN/Auデバイスにおけるメモリスタ効果と、h-BN誘電体を用いたメモリスタデバイスの変動性を定量化し、そのメカニズムを解明することを目的とする。
h-BNを誘電体とするメモリスタデバイスを作製し、電圧ストレス印加による抵抗変化挙動を測定した。
リセット電圧を抽出するために、最大電流値、電荷-磁束曲線における電荷微分、電流微分の最小値を用いた3つの手法を比較検討した。
電荷-磁束曲線のモデリングを行い、フィッティングパラメータの統計分析を行った。
時系列解析を用いて、連続したセット/リセットサイクルにおけるリセット電圧の「記憶効果」を評価した。
回路ブレーカーに基づくシミュレーターを用いて、抵抗スイッチング動作を可能にする導電性ナノフィラメントの形成と破壊過程を分析した。