核心概念
バンディットアルゴリズムを用いて、開発者が障害位置特定手法を動的に選択し、より高い性能を得ることができる。
要約
本論文では、バンディットアルゴリズムを障害位置特定(Fault Localization: FL)手法の選択に適用する新しいアプローチを提案している。
主な内容は以下の通り:
- 従来の手法では、事前に最適な1つのFL手法を選択していたが、本手法では開発中に動的により良いFL手法を選択する。
- バンディットアルゴリズムのアプローチでは、FL手法をアームとみなし、EXAM scoreを報酬として、期待報酬が最大となるアームを選択する。
- EXAM scoreの平均値と中央値の両方を期待報酬として評価し、平均値を用いる方が中央値を用いるよりも高い性能が得られることを示した。
- 提案手法は、従来手法と比べて10%以内の相対誤差で優れた性能を示した。
- 提案手法の性能をさらに向上させるためには、他の開発者による評価結果を活用したり、類似モジュールの情報を活用するなどの工夫が必要である。
統計
MBFL + ochiai手法のEXAM scoreの平均値は0.010026であり、最も優れた性能を示した。
SBFL + tarantula手法のEXAM scoreの平均値は0.010374で、2番目に良い性能であった。
SBFL + dstar2手法のEXAM scoreの中央値は0.000951で、最も優れた性能を示した。
引用
"バンディットアルゴリズムを用いて、開発者が障害位置特定手法を動的に選択し、より高い性能を得ることができる。"
"EXAM scoreの平均値を用いる方が中央値を用いるよりも高い性能が得られることを示した。"