核心概念
本稿では、太陽エネルギーを利用した自己充電機能を備えた軽量ホログラフィック・ニアアイ・ディスプレイシステムを提案する。これは、従来のニアアイ・ディスプレイシステムにおけるバッテリーの重量、発熱、頻繁な充電といった課題を解決するものである。
要約
軽量で自己充電可能なホログラフィック・ニアアイ・ディスプレイシステム
本稿は、太陽エネルギーを用いた自己充電機能を備えた軽量ホログラフィック・ニアアイ・ディスプレイシステムを提案する研究論文である。
本研究の目的は、従来のニアアイ・ディスプレイシステムにおける、かさばる構造、エネルギー消費、バッテリーの継続的な発熱といった問題を解決する、軽量かつ自己充電可能なホログラフィック・ニアアイ・ディスプレイシステムを開発することである。
提案されたシステムは、太陽光発電モジュールとニアアイ・ディスプレイモジュールの2つの主要部分で構成されている。中心となるコンポーネントは、導波路と3つのHOE(ホログラフィック光学素子)で構成される光学コンバイナである。太陽光発電モジュールは、太陽光を捕捉するHOE(HOE-1)、導波路、2つの太陽電池セルで構成され、HOE-1は導波路の外面に取り付けられている。ニアアイ・ディスプレイモジュールは、画像ソース、結合入力HOE(HOE-2)、結合出力HOE(HOE-3)、導波路で構成され、HOE-2とHOE-3は導波路の内面に配置されている。
太陽光と信号光は、HOE-1とHOE-2によって別々に導波路に結合され、z軸とx軸に沿って異なる全反射方向に伝搬し、最終的にHOE-3と導波路のエッジで結合される。太陽電池セルは、収集された太陽エネルギーを受けて電気エネルギーに変換し、画像ソースに電力を供給する。体積HOEの角度選択性と波長選択性により、ブラッグ条件を満たす光のみが高効率で回折されるため、3つのHOEの光学的機能は互いに干渉しない。