核心概念
VRにおける異なる移動手法と視点遷移手法は、空間学習、VR酔い、およびプレゼンスに異なる影響を与え、手法間のトレードオフを理解することが重要である。
要約
VRにおける移動および視点遷移手法が空間学習とサイバー酔いに与える影響
本稿は、VRにおける一般的なコントローラーベースの移動手法を評価し、空間学習、VR酔い、およびプレゼンスへの影響を比較分析した研究論文である。
VR空間、特に複雑な屋内環境における、異なる移動手法が空間学習、VR酔い、およびプレゼンスに与える影響を調査する。
VR空間におけるナビゲーションパフォーマンス、VR酔い、およびプレゼンス間のトレードオフを明らかにする。
参加者: 様々なバックグラウンドを持つ37名の参加者(平均年齢22.5歳、男女比ほぼ均等)が実験に参加した。
実験環境: 病院を模したVR環境(チュートリアル環境、探索環境、タスクベース環境)を開発した。
移動手法: テレポーテーション(瞬間移動)と連続移動の2種類、それぞれに視点遷移効果(なし、ブリンキング、トンネリング)を加えた計4つの手法を比較した。
タスク:
参加者は、割り当てられた移動手法を用いて、VR環境内を探索し、特定の場所を見つけ出すタスクを行った。
タスク後には、空間記憶を評価するためのポイントタスク、距離推定タスク、スケッチマップタスクを実施した。
VR酔いはSSQ、プレゼンスはMEC-SPQを用いて測定した。
実験デザイン: 参加者は4つの移動手法のいずれかのグループにランダムに割り当てられ、全てのタスクをその手法を用いて行った。