本研究では、コンピューター支援設計(CAD)モデルの表現学習のための新しいアプローチ「ContrastCAD」を提案している。
まず、RREと呼ばれる新しいCADデータオーグメンテーション手法を提案した。RREは、トレーニングデータセットの不均衡な分布を改善し、特に長いコンストラクション・シーケンスを持つ複雑なCADモデルの学習性能を大幅に向上させる。
次に、ContrastCADモデルを提案した。ContrastCADは、ドロップアウト技術を用いてCADモデルの潜在ベクトルを拡張し、対照学習を行うことで、類似したCADモデルの潜在ベクトルを近づけ、異なるCADモデルの潜在ベクトルを遠ざける。これにより、より良い表現空間を生成することができる。
実験の結果、RREを用いたContrastCADは、ベースラインモデルと比較して、再構築性能、クラスタリング性能、および生成性能において優れた結果を示した。特に、長いコンストラクション・シーケンスを持つ複雑なCADモデルの学習において大きな改善が見られた。また、ContrastCADは、コンストラクション・シーケンスの順列変化に対してもロバストであることが示された。
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