本研究では、医療画像セグメンテーションの課題における「ラベル不足」の問題に取り組んでいる。専門家による高品質なラベル付けは非常に時間とコストがかかるため、多くの医療機関では十分なラベル付きデータを持っていない。
提案手法では、まず少数の高品質なラベル付きデータを使って初期モデルを訓練する。このモデルの予測結果を用いて、MedSAMに対する入力プロンプトを自動的に生成し、未ラベル化の実画像や合成画像に対して弱ラベルを生成する。これにより、ラベル付きデータを大幅に増やすことができ、最終的なセグメンテーションモデルの性能が大きく向上する。
実験では、超音波画像、皮膚画像、X線画像のデータセットを用いて評価を行った。提案手法は、ベースラインと比べて最大72.3%のDICE係数の改善を示した。特に、ラベル数が25枚と極端に少ない設定でも、大幅な性能向上が確認できた。
本手法は、専門家による手動ラベル付けの工数を大幅に削減しつつ、セグメンテーションモデルの性能を大幅に向上させることができる。医療現場での活用が期待される。
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