本研究では、色覚障害者のための拡張現実(AR)アプリケーションを提案している。色覚障害者の色知覚は2次元的であるため、色名の認識が困難である。本システムでは、ユーザーがスワイプ操作をすることで、元々混同していた色が時間的に異なる変化を示すようになる。この時間的な色変化の違いを学習することで、ユーザーは3次元的な色知覚を再構築し、色名を認識できるようになる。
実験では、16人の色覚障害者を対象に、時間的な色変化が色弁別能力を向上させることを示した。また、8人の色覚障害者を対象とした縦断的な学習実験では、訓練を通じて新しい色の名称を学習できることが示された。さらに、レゴブロックの組み立てや芸術作品の鑑賞といった実世界のタスクでも、ユーザーがアプリを使って色を認識できることが確認された。
本システムは、色覚障害者の色認識を支援する新しい手法を提案するものであり、ユーザーの色知覚を拡張することで、色名の学習と認識を可能にしている。
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by Yuhao Zhu, E... om arxiv.org 09-27-2024
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