本研究では、密度汎関数理論(DFT)に基づいて、アンモニア分解反応における(Fe2O3)nクラスター(n=1-4)の触媒活性を系統的に調査した。主な知見は以下の通り:
アンモニアの吸着自由エネルギーは、クラスターサイズの増加に伴い n=3まで減少し、その後n=4で若干増加する。最も安定なアンモニア吸着は、二配位鉄サイトを持つFe2O3クラスターで観察された。
アンモニア分解反応の律速段階は、クラスターサイズに依存し、n=1-3ではNH*⇌N*+3H*反応が律速となる。
部分的なアンモニア分解後のH2生成が、完全分解後のH2生成よりも有利である。
H2生成の律速段階は、触媒構造によって大きく異なり、キト型Fe2O3では部分分解後のH2生成が、一次型Fe2O3では完全分解後のH2生成が有利である。
以上の知見は、アンモニアからの水素生産に適したナノ触媒設計の指針となる。
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by Sapajan Ibra... om arxiv.org 10-01-2024
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