Grunnleggende konsepter
本稿では、超伝導体/反強磁性体/超伝導体接合におけるジョセフソン効果の理論的研究を行い、反強磁性体の結晶軸方向や交換相互作用の強さによって、従来の0接合やπ接合に加えて、φ接合も実現可能であることを示した。
Sammendrag
超伝導体/反強磁性体/超伝導体接合におけるジョセフソン効果:φ接合の実現可能性
本論文は、二次元超伝導体/反強磁性体/超伝導体(S/AM/S)接合におけるジョセフソン効果を理論的に解析した研究論文である。
本研究は、S/AM/S接合において、反強磁性体におけるスピン分裂場の方向や強さ、接合の長さ、化学ポテンシャル差などのパラメータを調整することで、従来の0接合やπ接合に加えて、φ接合を実現できるかどうかを理論的に検証することを目的とする。
二次元S/AM/S接合をモデル化し、ナmbuスピノルを用いたハミルトニアンを構築した。
反強磁性体の磁化には、結晶軸方向に依存したd波対称性を仮定した。
超伝導体には、従来型のスピン一重項s波対ポテンシャルを仮定した。
平衡状態におけるジョセフソン電流を、連続状態とAndreev束縛状態の両方の寄与を含むFurusaki-Tsukada公式を用いて計算した。
接合の幅が接合の長さよりも十分に大きい極限を考慮し、横方向の運動量に関する和を角度積分で置き換えた。
各角度におけるAndreev反射係数を境界条件から求め、角度分解ジョセフソン電流を計算した。
得られた角度分解ジョセフソン電流を角度積分することで、全体のジョセフソン電流を求めた。