本論文では、高速機械上の高重複スケジューリング問題を効率的に解くアルゴリズムを提案している。
まず、この問題をより一般的な負荷分散問題(LBP)に帰着させる。LBPは、各機械の完了時間が指定された範囲内に収まるかどうかを判定する問題である。Cmax、Cmin、Cenvy問題はこのLBPを複数回解くことで解くことができる。
提案アルゴリズムは分割統治的なアプローチを取る。具体的には、ある中間的な仕事量ベクトルの周辺に存在する仕事量ベクトルを見つけ、それらを組み合わせることで最終的な解を構築する。この際、中間的な仕事量ベクトルの大きさが小さく抑えられるため、効率的に解を求めることができる。
アルゴリズムの詳細は以下の通り:
提案アルゴリズムの時間計算量は、最大処理時間pmax、機械の種類数τ、最大係数∆をパラメータとして(pmaxτ∆)O(d)·log(mmax)となる。ここで、dは仕事の種類数である。
特に、機械の速度比smax/smin≤pO(1)
maxの場合には、パラメータ依存性をpO(d)
maxまで改善できる。これは、既存手法と比べて大幅な改善である。
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