本研究では、HIVエリートコントローラー(EC)のCD4+ T細胞における転写体と逆転写体の特徴を解析した。その結果、ECの転写体と逆転写体プロファイルは、健常者、治療中の患者、ウイルス血症進行者とは明確に異なることが明らかになった。さらに、ECの中にも大きな転写学的ヘテロジェネイティーが存在し、4つのクラスターに分類できることが示された。
各クラスターでは、HIVの複製を調節する因子の発現パターンが異なっていた。特に、クラスター2では、HIVの共受容体CCR5やCXCR4の発現が低く、一方で抗ウイルス因子HCP5やAPOBECsの発現が高かった。また、クラスター3と4では、IFITM1/2/3やGBP2/5などの制限因子が高発現していた。
さらに、ECではHC と比べて、特定の逆転写可能な要素(TE)の染色体アクセシビリティが高く、それらのTEに隣接する抗ウイルス遺伝子の発現が上昇していることが明らかになった。この現象は、特定のKRAB亜鉛フィンガータンパク質(KZNF)の発現低下により、それらのTEが脱抑制されることで生じている可能性が示唆された。
以上の結果から、ECにおける抗ウイルス抵抗性は単一の要因によるものではなく、TEの発現調節と抗ウイルス遺伝子の発現制御の複雑な相互作用によって生み出されていると考えられる。
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biorxiv.org
Kluczowe wnioski z
by Singh,M., Le... o www.biorxiv.org 12-12-2023
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2023.12.11.571123v1Głębsze pytania