Główne pojęcia
本稿では、大きな girth と彩色数を持ち、かつ各サイクルにちょうど1回だけ現れる色が存在しないような適切な辺彩色を持つグラフを構成することで、ババイの孤独な彩色予想を反証する。
Streszczenie
本稿は、離散数学、特にグラフ理論における研究論文である。以下に、論文の構成に沿って要約をまとめる。
研究の背景と目的
- 1978年、ババイは最小ケイリーグラフの彩色を動機として、孤独な彩色を持たないグラフ(no-lonely-colour graph)の彩色数は有界であるという予想を提唱した。
- 孤独な彩色を持たないグラフとは、グラフの任意の頂点がどの色についても高々2本の辺と接続し、かつどのサイクルにもちょうど1回だけ現れる色が存在しないような辺彩色を持つグラフのことである。
- 本稿では、大きな girth と彩色数を持ちつつ、上記のような辺彩色を持つグラフを構成することで、ババイの予想を反証することを目的とする。
研究方法
- 本稿では、Tutteによる三角形のない大きな彩色数を持つグラフの構成を応用し、大きな girth と彩色数を持つグラフを帰納的に構成する。
- 具体的には、補助的なハイパーグラフとして、大きな girth と彩色数を持ち、かつ特定の条件を満たす「静穏なハイパーグラフ(tranquil hypergraph)」を導入する。
- 静穏なハイパーグラフは、多次元van der Waerdenの定理(あるいはGallaiの定理)から得られるハイパーグラフが持つ組み合わせ的な性質を利用して構成される。
- これらの静穏なハイパーグラフを用いることで、目的のグラフを構成する。
研究結果
- 本稿では、任意の正整数 g, k に対して、girth が少なくとも g、彩色数が少なくとも k であり、かつ各サイクルにちょうど1回だけ現れる色が存在しないような適切な辺彩色を持つグラフ Gg,k を構成した。
- この結果は、ババイの孤独な彩色予想を反証するだけでなく、最小ケイリーグラフの彩色数に関する未解決問題にも新たな知見を与えるものである。
結論と今後の展望
- 本稿の結果は、グラフの彩色と構造に関する理解を深めるものであり、グラフ理論における今後の研究に新たな方向性を示唆するものである。
- 特に、最小ケイリーグラフの彩色数に関するババイの予想は、本稿の結果を受けてもなお未解決問題として残されており、今後の研究の進展が期待される。