本研究では、高次ネットワークの構造的特徴を表す3つの指標(勾配、カール、調和)を提案し、これらの指標が従来の指標よりも絆の強さを良く推定できることを示した。さらに、これらの指標を用いて、ブリッジング・タイの強さに関する謎を解明した。
具体的には、ブリッジング・タイのうち、ネットワーク距離が長いものは勾配成分が大きく、ネットワーク距離が中程度のものは調和成分が大きいことが分かった。これにより、ブリッジング・タイの強さが「U字型」の関係を持つことが説明できた。
一方、エッジ PageRank指標は、弱い絆が有用な情報を伝達できる構造的位置にあることを示す。この指標は調和成分を強調しており、ネットワーク距離との関係も「U字型」となる。このことから、Granovetterの「弱い絆の強さ」の理論を修正し、長距離の絆は新規性はあるものの有用性が低下する可能性が示唆された。
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