本論文は、ブロックチェーンシステムの取引処理能力(TPS)を大幅に向上させる新しい方式「ボディレスブロック伝搬(BBP)」を提案している。
BBPの主な特徴は以下の通り:
ブロックボディの伝搬と検証を行わず、ブロックヘッダのみを伝搬する。これにより、ブロックサイズに依存せずに高速なブロック伝搬が可能となる。
各ノードが次のブロックに含まれる取引を事前に予測し、事前に検証しておく。これにより、ブロックが生成された際に、ブロックの検証が高速に行えるようになる。
取引の選択と順序付けを調整するアルゴリズム(TSO)を提案し、ノード間で事前に検証対象の取引が一致するようにする。また、事前検証結果の同期化プロトコル(PPB-Sync)を提案し、ノード間で事前検証結果を同期する。
理論分析の結果、BBPはブロックチェーンの取引処理能力を従来の O(1/log(N)) から O(1) まで向上させることができることを示した。
実験結果では、BBPがEthereumの現行プロトコルと比べて、ブロック伝搬時間を4倍短縮できることを示した。また、BBPの性能はノードのハードウェア性能によって制限されるようになり、ブロックサイズによる制限がなくなることを示した。
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