本論文は、腹部穿刺手術ナビゲーションにおける小型物体の検出と位置決めの課題に取り組んでいる。従来の反射球ナビゲーション方式では、柔らかく不規則な胸部や腹部の表面に針の挿入点を正確に位置決めするのが困難であった。また、構造光技術を用いても、体表面上の特徴点が不明瞭なため、任意の針挿入点を特定・位置決めするのが難しかった。
本論文では、24mm径の白色中空リングを医療マーカーとして使用し、フーリエ変換による画像強化と単段階物体検出ネットワーク、点群の精密化処理を組み合わせた手法を提案した。まず、フーリエ変換を用いて画像の詳細を強化し、単段階物体検出ネットワークでROI領域を抽出する。次に、ROI領域の深度マップから点群を生成し、ロバストな点群フィッティングと登録処理を行うことで、高精度で安定した小型物体の位置決めを実現している。
実験結果から、従来手法に比べて位置決め精度が大幅に向上し、安定性も高いことが示された。本手法は、任意の針挿入点の位置決めを可能にし、腹部穿刺手術ナビゲーションの安全性と精度向上に貢献できると期待される。
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