本研究では、参照画像を必要としない画像品質評価(NR-IQA)モデルに対する新しいクエリベースの黒箱攻撃手法を提案した。
まず、攻撃の成功を定量化するために「スコアバウンダリ」の概念を導入した。これにより、攻撃の強さを段階的に調整できるようになった。
次に、人間の視覚システムの特性を活用して、初期攻撃方向を設計した。具体的には、画像のエッジや顕著領域に攻撃を集中させ、JNDを用いて人間には見えにくい攻撃を行った。
提案手法は、既存の黒箱攻撃手法と比較して優れた攻撃性能を示した。特に、DBCNN+LIVE の組み合わせでは、SPEARMANの順位相関係数が0.6381も低下した。これは、NR-IQAモデルが黒箱攻撃に対して非常に脆弱であることを示している。
本研究の攻撃手法は、NR-IQAモデルの堅牢性をさらに探索する上で有用なツールとなる。
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