本稿では、Raspberry PiとAmazon Web Services (AWS) を活用したクラウドベースのAI顔認証アクセス制御システム「AWSecure Entry System」の開発と評価について論じている。
従来の鍵、PINパッド、物理キーを用いたアクセス制御システムは、拡張性、セキュリティ、ユーザーエクスペリエンスの面で課題を抱えている。特に、デジタル脅威の進化の速さ、旧式の技術への依存、物理的な鍵やパスワードの盗難やハッキングのリスク、管理の煩雑さなどが挙げられる。
AI、特にIoTデバイスと組み合わせたAIは、セキュリティシステムの監視、データ分析、脅威への対応を強化する。本稿で提案するAWSecure Entry Systemは、AWSのクラウドサービスとAI顔認証技術を用いることで、これらの課題を解決する。
AWSecure Entry Systemは、エッジデバイスとしてRaspberry Pi、クラウドサービスとしてAWS Lambda、Amazon S3、Amazon Rekognition、Amazon DynamoDBを使用する。Raspberry Piがユーザー画像を撮影し、AWSクラウドに送信すると、Lambda関数がデータフローを管理し、Rekognitionが顔認証を実行する。
様々なシナリオでの評価の結果、AWSecure Entry Systemは、登録済みユーザーへのアクセス許可、未登録ユーザーへのアクセス拒否、明るい場所や薄暗い場所での顔認証、アクセサリー着用時の顔認証、複数ユーザーへの対応など、基本的な機能において高い性能を示した。しかし、極端な顔の角度やなりすまし攻撃に対しては脆弱性が見られた。
AWSecure Entry Systemは、従来のアクセス制御システムに比べて安全性と効率性を向上させる可能性がある。しかし、実環境での導入に向けて、顔の角度やなりすまし攻撃への対策など、さらなる改良が必要である。具体的には、複数角度からの顔認証や、顔の立体認識技術の導入などが考えられる。
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