Conceitos essenciais
本研究では、従来の遷移金属MXenesとは異なり、半導体性と強磁性を示す、新しいランタニドMXenesの合成方法とその特性、メカニズムについて報告している。
Resumo
ランタニドMXenes:炭素インターカレーションによる合成と物性
本論文は、炭素インターカレーションされた二次元ハロゲン化物から、半導体性と強磁性を示す新しいランタニドMXenesを合成する方法を報告し、その特性とメカニズムを解明した研究論文である。
従来のトップダウン型のMXenes合成法では困難であった、ランタニド元素を含むMXenesの合成法を確立すること。
合成したランタニドMXenesの構造、電子特性、磁気特性を明らかにすること。
ランタニドモノハロゲン化物(LnT)とグラファイトを原料とし、高温固相反応法を用いてランタニドMXenes (Ln2CT2, Ln=Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Lu; T=Cl, Br)を合成した。
合成したMXenesの構造は、X線回折(XRD)、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて分析した。
電子特性は、紫外可視近赤外分光法(UV-vis-NIR)を用いて光学バンドギャップを測定することで評価した。
磁気特性は、超伝導量子干渉計(SQUID)を用いて磁気ヒステリシスループを測定することで評価した。
第一原理計算を用いて、ランタニドMXenesの電子構造と磁気的性質を理論的に解析した。