本研究では、高密度マイクロ電極アレイ(HD-MEA)と細胞外記録、パッチクランプ法を組み合わせた新しい実験手法を開発し、自発的な神経ネットワーク活動中のニューロンの入出力特性を詳細に解析した。
その結果、以下のことが明らかになった:
ネットワーク活動が活発な時期には、ニューロンの発火は、興奮性入力と抑制性入力の比率の急激な変動に伴って起こることが多い。この変動は主に抑制性入力の急速な変化によって引き起こされている。
個々のニューロンは、少数の強い入力シナプスによって発火が支配されている。特に、高い発火率と強い入力を持つ少数の抑制性ニューロンが、ネットワーク全体の活動を調整する重要な役割を果たしている。
ネットワーク活動の状態に応じて、ニューロンの発火を引き起こすシナプス入力の特性が変化する。活動が活発な時期には、急速な入力変動が発火のトリガーとなるが、活動が低下した時期でも、わずかな入力変動が発火を引き起こすメカニズムが存在する。
これらの結果は、生物学的な神経ネットワークにおいても、理論的に予測されていた「ゆらぎ駆動型」の発火メカニズムが実現されていることを示している。また、ネットワーク内の特定のニューロンが中心的な役割を果たしていることも明らかになった。
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by Bartram,J., ... às www.biorxiv.org 01-08-2023
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