本論文は、視覚追跡の課題に対して、自己回復能力を持つ新しい追跡フレームワーク「RTracker」を提案している。
RTrackerの主な特徴は以下の通りである:
PN木構造メモリ: 時系列的にポジティブとネガティブのターゲットサンプルを保持・管理する木構造メモリを構築する。これにより、ターゲットの状態(存在/非存在)を相対的な距離に基づいて正確に判断できる。
追跡器とディテクターの動的連携: PN木メモリに基づいてターゲットの状態を予測し、状況に応じて追跡器とディテクターを適切に切り替えることで、ターゲットの消失や再出現に対する自己回復を実現する。
優れた性能: 複数の大規模ベンチマークにおいて、提案手法RTrackerが最先端の追跡手法を上回る高い性能を示している。特に、ターゲットの消失や再出現に強く、自己回復能力に優れることが確認された。
本手法は、実世界の複雑な追跡シナリオにおいて、ターゲットの消失や再出現に対する頑健性を大幅に向上させることができる。
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