Derakhshandeh, S., & Mahloojifar, A. (2023). Modifying the U-Net’s Encoder-Decoder Architecture for Segmentation of Tumors in Breast Ultrasound Images. Journal of Imaging, 9(6), 121. https://doi.org/10.3390/jimaging9060121
本研究は、乳房超音波画像における腫瘍のセグメンテーション精度を向上させることを目的とし、U-Netのエンコーダ・デコーダ構造に変更を加えた新しいニューラルネットワークモデルを提案する。
提案モデルは、U-Netアーキテクチャをベースに、エンコーダ部分とデコーダ部分の両方に変更を加えている。具体的には、低レベルの特徴と高レベルの特徴の両方を統合する新しい畳み込みブロック(Co-Block)を設計し、Res-NetのアイデンティティブロックとMultiResUNetのブロックを統合することで、より正確なセグメンテーションを実現している。さらに、スペックルノイズを低減するために、前処理として非局所平均(NLM)法を用いたデータ拡張を行っている。
提案モデルを乳房超音波画像データセット(BUSI)を用いて評価した結果、従来のU-Net、D-UNet、U-Net++、Seg-Net、RRCNetなどの深層学習セグメンテーション手法と比較して、セグメンテーション精度が向上することが示された。具体的には、Dice類似係数(DSC)、Intersection over Union(IoU)、Area under curve(AUC)、全体精度(ACC)において、それぞれ82.88%、77.5%、90.3%、98.4%という高い値を達成した。また、良性腫瘍と悪性腫瘍のセグメンテーションにおいても、提案モデルは他の手法と比較して優れた性能を示した。
提案されたU-Netベースのエンコーダ・デコーダ構造は、乳房超音波画像における腫瘍のセグメンテーションにおいて、従来の深層学習モデルと比較して優れた精度を達成した。Co-Blockの導入による低レベル特徴と高レベル特徴の統合、Res-NetおよびMultiResUNetブロックの統合、NLM法を用いたデータ拡張が、セグメンテーション精度の向上に寄与していると考えられる。
本研究は、乳房超音波画像における腫瘍の自動セグメンテーション技術の進歩に貢献するものであり、将来的には、乳がんの診断支援システムへの応用が期待される。
今後は、より大規模なデータセットを用いた評価や、他の医用画像モダリティへの応用可能性を検討する必要がある。また、セグメンテーション結果を用いた腫瘍の良悪性分類など、さらなる研究の発展が期待される。
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