この論文は、有限余極限を持つ正規マルツェフ圏 C における、二重亜群の圏 Grpd2(C) と 2-亜群の圏 2-Grpd(C) の関係性を考察しています。主たる結果として、2-Grpd(C) が Grpd2(C) の Birkhoff 部分圏であることが示されています。これは、2-Grpd(C) が Grpd2(C) の部分対象と正則商に関して閉じていることを意味します。
論文ではまず、正規マルツェフ圏 C における内部亜群の概念を復習し、二重亜群と 2-亜群を定義しています。二重亜群は、C における亜群の圏 Grpd(C) における内部亜群として定義されます。2-亜群は、二重亜群の一種であり、「垂直構造」が離散的であるという性質を持ちます。
次に、忘却関手 U: 2-Grpd(C) → Grpd2(C) の左随伴関手 F: Grpd2(C) → 2-Grpd(C) を構成することにより、2-Grpd(C) が Grpd2(C) の反射的部分圏であることを示しています。さらに、2-Grpd(C) が Grpd2(C) の部分対象と正則商に関して閉じていることを示すことで、Birkhoff 部分圏であることを証明しています。
特に、C が普遍代数のマルツェフ多様体である場合、2-Grpd(C) もまたマルツェフ多様体となり、その代数的理論を記述することができます。また、C が自然にマルツェフ圏である場合、関手 F は同値関係の交換子に関連する追加の性質を持つことが示されています。
最後に、C が半アーベル圏である場合、2-Grpd(C) もまた半アーベル圏であることを示し、2-Grpd(C) が作用表現可能となるための十分条件を与えています。
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