Centrala begrepp
Ta-Fe(-Al) 系の Laves 相およびμ相の組成と結晶構造が機械的特性と変形メカニズムに及ぼす影響を系統的に分析した。
Sammanfattning
本研究では、Ta-Fe 二元系および Ta-Fe-Al 三元系の Laves 相およびμ相について、組成と結晶構造が機械的特性と変形メカニズムに及ぼす影響を系統的に分析した。
Laves 相:
- 組成の変化により、インデンテーション弾性率は大きく変化するが、硬さはほぼ一定
- 非底面すべりが主要な変形メカニズム
μ相:
- 組成の変化による機械的特性への影響は小さい
- 底面すべりが主要な変形メカニズムだが、非底面すべりも観察される
- Al 添加により非底面すべりの割合がわずかに増加
DFT 計算により、Laves 相と μ相の弾性定数の違いを説明できた。また、μ相の構造単位の変化が変形メカニズムに影響を及ぼすことが示唆された。
本研究により、脆性 TCP 相の変形制御に向けた知見が得られた。
Statistik
Laves 相の硬さは約17.4-17.6 GPaと組成によらずほぼ一定
Laves 相のインデンテーション弾性率は28 at.% Taで最大の307 GPa、他の組成では282 GPa前後
μ相のインデンテーション弾性率は250-270 GPaと Laves 相より低い
μ相の硬さは15.4-16.8 GPaと組成によりわずかに変化
Citat
"Laves 相は主に非底面すべりにより変形する一方、μ相では底面すべりが優先的な滑り面である。"
"Al 添加により、両 TCP 相の塑性は大きく影響されないが、非底面すべりの割合がわずかに増加する。"