本研究では、柔軟なマイクロ波ストリップラインを使用して量子回路の入力ラインを接続する際の熱平衡化特性を調べた。
まず、柔軟なストリップラインの中央部分をコパー製のクランプで固定し、クランプとストリップラインの間に熱接触層を設置することで、ストリップラインの熱平衡化を改善できることを示した。特に、低温(Td ≤ 50 mK)では、大きなクランプサイズと熱接触層の使用が有効であることが分かった。
次に、この知見を活かして、柔軟なストリップラインを実際の量子回路に組み込み、超伝導量子ビットを用いて評価を行った。その結果、20 mKの冷却ステージにおける読み出し共振器の残留光子数は3.5 × 10−3以下、ストリップラインの減衰器の熱平衡化時定数は0.28 msと、従来のコaxial ケーブルと同等以上の性能を示した。さらに、量子ビットの有効温度も26.4 mKと冷却ステージの温度に近い値を示し、量子ビットのパフォーマンスにも影響がないことが確認された。
これらの結果は、柔軟なマイクロ波ストリップラインを用いることで、従来のコaxial ケーブルと比べて少なくとも1桁高密度のマイクロ波入力回路を実現できる可能性を示唆している。今後の大規模な量子プロセッサやセンサアレイの開発に貢献できると期待される。
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