แนวคิดหลัก
限られたリソース環境下でのUAVによるマルチタスク動画処理を最適化するため、分散型アクタークリティックネットワークを用いた協調的なフレームワークを提案し、タスク収集率と処理効率を最大化する。
本論文では、インフラストラクチャが未整備な環境におけるマルチタスク動画処理のための分散型フレームワーク「CoUAV-Pro」を提案しています。
研究背景
モノのインターネット (IoT) や人工知能 (AI) の発展に伴い、インテリジェントな情報サービスが様々な分野で求められています。しかし、インフラストラクチャが未整備な環境では、従来の集中型クラウド処理では、コンピュータビジョン (CV) タスクのサービス品質 (QoS) を満たすことが困難です。そこで、UAVを用いた分散型処理が注目されています。
CoUAV-Proの概要
CoUAV-Proは、複数のUAVが協調して動作し、インフラストラクチャが未整備な環境でも効率的にマルチタスク動画処理を行うことを可能にするフレームワークです。本フレームワークでは、各地上局がエージェントとして機能し、UAVへのタスク割り当てを分散的に行います。
提案手法
CoUAV-Proでは、タスク割り当て問題を選択型多重デポ多重巡回セールスマン問題 (SMD-MTSP) として定式化し、拡張分散型アクタークリティックネットワークを用いて最適化を行います。各エージェントは、UAVのバッテリー残量やタスクの位置情報などのローカルな観測情報に基づいて行動を決定します。また、UAV同士が通信範囲内に入った際には、タスク割り当て状況などの情報を共有することで、重複割り当てを削減します。さらに、一定時間ごとに、全地上局が衛星通信を介して情報を共有することで、より効率的なタスク割り当てを実現します。
評価実験
シミュレーション実験により、CoUAV-Proの有効性を検証しました。その結果、CoUAV-Proは、従来の集中型手法と同等の性能を達成できることが確認されました。
結論
CoUAV-Proは、インフラストラクチャが未整備な環境におけるマルチタスク動画処理を効率化する有効なフレームワークです。
สถิติ
UAVの動画データは、1~2分の高解像度録画で、セグメントごとにファイルサイズが100~200MB。
エッジ動画データは、短いビデオクリップと画像の組み合わせで、データ転送ごとに合計サイズが約300~500MB。
センサーデータは、環境指標やその他の状況パラメータを含み、ファイルサイズはデータセットごとに1~10MBと比較的軽量。
タスクはA×Aの領域内に110箇所ランダムに分布し、実験ラウンドごとにタスクの位置は変化し、密度も異なる。