本研究では、オピオイド使用障害(OUD)の各段階に関する自己開示を、ソーシャルメディアの投稿から特定することを目的としている。
まず、OUD研究に基づいた注釈スキームを開発し、専門家と一般ユーザーによる注釈を行った。この注釈データを用いて、医療使用、乱用、依存症、回復、再発といったOUDの各段階を特定するための機械学習モデルを構築した。
実験の結果、ゼロショット、フューショット、教師あり学習の各設定において、投稿本文に加えて注釈された説明文を活用することで、モデルの性能が大幅に向上することが示された。特に、小規模な教師あり学習モデルが、大規模な言語モデルを大きく上回る性能を発揮した。
さらに、注釈の質が性能に大きな影響を与えることが明らかになった。また、注釈の不確実性がモデルの誤りに影響することも分かった。
本研究の成果は、OUD患者の経験を理解し、リスクの高い患者を特定するための重要なツールとなる。今後は、ユーザー単位での経時的な分析など、さらなる応用が期待される。
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