本論文では、重み付き無向グラフにおいて、f個の故障エッジを回避しながら、s点からt点までの最短経路を高速に見つける障害耐性距離オラクルを提案している。
まず、単一故障に対する解決策を示す。グラフ上の最短経路を表す「ジャンプ列」を定義し、適切な最大化関数を使うことで、高速に単一故障を回避する最短経路を見つけられることを示す。
次に、この手法を一般化して、f個の故障に対応できるオラクルを設計する。ここでは、故障エッジの集合Fに応じて定義される複数の経路P1, P2, ..., Pfを利用する。各経路Piについて「ジャンプ列」を作成し、それらを組み合わせることで、f個の故障を回避する最短経路を高速に見つけられることを示す。
提案手法の空間計算量はO(f^4 n^2 log^2(nW))、時間計算量はO(c^(f+1)^2 f^8(f+1)^2 log^2(f+1)^2(nW))であり、定数fに対して、ほぼ最適な性能を達成している。
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