核心概念
Siracusa は、RISC-V コアクラスタと高性能なニューラルネットワークアクセラレータ N-EUREKA を統合した、拡張現実アプリケーション向けの高性能・高効率な異種 SoC である。N-EUREKA は、高密度の MRAM メモリと密結合されており、ウェイトデータの高速アクセスを実現している。
摘要
本論文では、拡張現実(XR)アプリケーション向けの高性能・高効率な異種 SoC「Siracusa」を紹介している。Siracusa は、以下の特徴を持つ:
- RISC-V ベースの8コアクラスタと、ニューラルネットワークアクセラレータ N-EUREKA を統合した異種アーキテクチャ
- N-EUREKA は、4 MiB の高密度 MRAM メモリと密結合されており、ウェイトデータの高速アクセスを実現
- RISC-V コアクラスタと N-EUREKA が共有の L1 メモリを介して協調動作し、ニューラルネットワークと従来の信号処理・制御を効率的に実行
- 製造プロセスは16 nm CMOS、面積効率は65.2 GOp/s/mm2、ピークエネルギー効率は8.84 TOp/J
N-EUREKA の特徴は以下の通り:
- 3x3 dense、3x3 depthwise、1x1 dense convolutionをサポート
- 8ビット入力活性化、2-8ビットウェイト精度、8ビット出力量子化に対応
- 36個のPEで構成され、1950 GOp/sのピーク性能を発揮
- MRAM メモリと密結合されており、ウェイトデータを高速にアクセス可能
Siracusa は、拡張現実アプリケーションの厳しい性能・電力制約を満たすことができる高性能・高効率な SoC である。
統計資料
Siracusa の最大動作周波数は0.8 Vで360 MHz、0.65 Vで210 MHz
Siracusa の消費電力は0.8 Vで332 mW、0.65 Vで151 mW
RISC-Vクラスタの最大性能は0.8 Vで120.6 GOp/s@1.13 TOp/J、0.65 Vで57.5 GOp/s@485 GOp/J (2ビット演算)