核心概念
ICSE論文とそれに関連するアーティファクトの利用パターンには重要な違いがある。論文の引用数とアーティファクトの使用量には統計的に有意な差がある。
摘要
本研究は、2011年から2021年までのICSE論文とそれに関連するアーティファクトの利用パターンを探索的に分析したものである。
主な知見は以下の通り:
- ICSEで受理された論文の中で、アーティファクトを提供しているものは年々増加傾向にある。特に2017年以降、奇数年と偶数年で差がある。
- 論文の引用数と論文のダウンロード/閲覧数には大きな差がある。一方、論文の引用数とアーティファクトのスター数には有意な差がない。
- アーティファクトの保管プラットフォームの種類によって、論文の利用属性に違いはない。
- 論文の利用属性(引用数、ダウンロード/閲覧数)とアーティファクトの利用属性(スター数、プルリクエスト数など)には相関関係がある。特に、アーティファクトのダウンロード数/閲覧数と論文の利用属性に強い相関がある。
- アーティファクトの利用属性を別のプラットフォームから推定することができ、それらの推定値も論文の利用属性と相関する。
以上より、論文とアーティファクトの利用パターンには密接な関係があり、アーティファクトの影響を評価する際は、プラットフォームの特性を考慮する必要があることが示された。
統計資料
最も引用された論文は321回引用されている。
最も閲覧された論文は5,704回閲覧されている。
最も多くのダウンロードされたアーティファクトは8,388回ダウンロードされている。
最も多くのスターを獲得したアーティファクトは365個のスターがついている。
最も多くのコミットがなされたアーティファクトは40,162回コミットされている。
引述
"論文の引用数とアーティファクトの使用量には統計的に有意な差がある。"
"論文の利用属性とアーティファクトの利用属性には相関関係がある。特に、アーティファクトのダウンロード数/閲覧数と論文の利用属性に強い相関がある。"
"アーティファクトの利用属性を別のプラットフォームから推定することができ、それらの推定値も論文の利用属性と相関する。"