核心概念
安定な相互接続オペレータの自由パラメータ化を用いることで、ネットワーク化された非線形システムの同定を無制約最適化問題として解くことができる。
摘要
本論文では、ネットワーク化された非線形システムの同定のための新しいパラメータ化手法を提案している。
- 各サブオペレータは増分L2安定性を持つように設計されており、それらを任意の方法で相互接続しても、全体としての増分L2安定性が保証される。
- このパラメータ化は自由度が高く、パラメータの値に依らず増分L2安定性が成り立つ。
- これにより、増分L2安定性の制約条件を課さずに、無制約最適化問題として同定を行うことができる。
- 提案手法は、ニューラルネットワークなどの先進的なサブオペレータ表現と組み合わせることができる。
- シミュレーション例では、提案手法が従来のニューラルネットワークベースの同定手法よりも優れた性能を示すことを確認した。
統計資料
ネットワーク化された非線形システムの同定問題は、以下の制約付き最適化問題として定式化できる:
最小化: L(y0:T, y~0:T)
制約: yi0:T = ΣθM(x0i, u0i:T), i = 1,...,ns
θ ∈ ΦγM
ここで、L(y0:T, y~0:T)は出力誤差の評価関数、yi0:T はモデルの出力、y~0:T は観測出力、ΣθMは相互接続オペレータ、ΦγMは増分L2安定性を持つパラメータ集合を表す。
引述
"本論文の主要な貢献は、相互接続された増分L2安定オペレータの自由パラメータ化の開発である。"
"このパラメータ化により、増分L2安定性の制約条件を課さずに、大規模な非線形システム同定や制御問題に適用できる。"