核心概念
本研究では、ヨー角の大域的なパラメータ化手法を提案し、視野制限付きの自律飛行タスクにおける軌道最適化問題を効率的に解くことができる。
摘要
本研究では、クアッドロータの軌道生成問題に対して、ヨー角の大域的なパラメータ化手法を提案している。従来の手法では、ヨー角の表現に不連続性や特異点の問題があったが、本手法では仮想変数を用いることで、これらの問題を回避しつつ、視野制限などの複雑な制約条件を軌道最適化に組み込むことができる。
具体的には以下の手順で軌道生成を行う:
- ヨー角を表す仮想変数を導入し、これを多項式で表現する。
- 仮想変数と実際のヨー角の関係を非線形制約条件として設定する。
- 位置と仮想変数の軌道を同時に最適化する非線形問題を解く。
これにより、視野制限や動的制約などの複雑な条件を考慮しつつ、連続的で実行可能な軌道を生成できる。
提案手法の有効性は、シミュレーションと実機実験の両方で検証されている。視野内追跡タスクでは、ターゲットを95%以上の時間視野内に維持できることが示された。
統計資料
ターゲットが視野外になる割合: 2.07%
ターゲットとの角度偏差: 平均0.29 rad、標準偏差0.12 rad
機体の角速度(Z軸): 平均2.30 rad/s、標準偏差0.36 rad/s
ターゲットとの相対距離: 平均2.0 m、標準偏差0.3 m