核心概念
階層的学習に着想を得たノベルティサーチ手法E2Rは、多様なつかみ動作の生成に優れている。
摘要
本研究では、ロボットによる物体つかみ動作の生成に関して、階層的学習に着想を得た新しいノベルティサーチ手法E2Rを提案している。E2Rは、アプローチ(物体に近づく)とプレヘンション(物体をつかむ)の2つのサブタスクに分解することで、より滑らかな行動空間を実現し、多様なつかみ動作の生成を可能にしている。
実験の結果、E2Rは既存手法と比べて、成功率、アプローチの多様性、プレヘンションの多様性のいずれも優れていることが示された。また、生成された動作の一部は実ロボットでも成功裏に実行できることが確認された。
統計資料
提案手法E2Rは、既存手法と比べて、ロボットプラットフォーム、グリッパ、対象物体に関わらず、一貫して高い成功率を示した。
E2Rは、アプローチとプレヘンションの両方の多様性を高く生成できることが確認された。
実ロボットでの実験では、E2Rの生成した動作の一部が成功裏に実行できることが示された。
引述
"階層的強化学習は意思決定問題を小さな問題に分解することで学習過程を容易にする。この考えに着想を得て、我々はつかみ動作の生成においても、アプローチとつかむ動作を別々に扱うことで、より滑らかな行動空間を実現できると仮定した。"
"アプローチは単なる移動課題であり、つかむ動作は操作課題であるため、両者を一つの課題として扱うよりも、別々に扱う方が容易である。"