本論文では、制御入力に関して非線形な制御リアプノフ関数を持つ制御系に対して、ソンタグ公式の一般化を提案している。具体的には以下の3つのステップで議論を進めている:
制御リアプノフ関数の時間微分が制御入力に関して3次、2次、4次の多項式構造を持つ場合を考える。これは、対流-反応-拡散 PDEの境界制御問題において観察される構造である。
各構造に対して、原点で0となり、かつ閉ループ解の指数安定性を保証する連続なユニバーサルコントローラを構築する。これは、ソンタグ公式の一般化に相当する。
提案したコントローラを、対流-反応-拡散 PDEの境界制御問題に適用し、その有効性を示す。特に、超線形反応項を持つ方程式に対して、有限時間爆発を防ぐことができることを数値例で示している。
本手法は、非線形バックステッピング法に比べて非常に単純であり、有限個の演算のみで実装可能である。一方で、無限次元系の閉ループ解の存在性については議論されていない。今後の課題として、より一般的な対流項や高次の PDE への適用、および閉ループ解の存在性の解明が考えられる。
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